こんにちは!
本日は、ラムドン省に進出された日系企業、An Phu Lacue様のご紹介です!
An Phu Lacue様は、2014年にラムドン省へ進出されています。
今回は、取締役会長である土屋泰統氏にお話を伺いました。
◇◆◇◆ 以下、インタビュー内容 ◆◇◆◇
「日本の有名なブランド野菜をベトナムだけでなく、アジアへ広める」
-土屋さん、本日はお時間をいただきありがとうございます。早速ですが、会社や事業内容についてお話を伺わせてください。
An Phu Lacueは2014年4月に設立されました。「日本の有名なブランド野菜をベトナムで生産し、ベトナム国内はもとより近隣諸国に輸出する」というのがビジネスコンセプトです。社員はハノイ、ホーチミン、ダラット事務所合わせて20名ほどです。ラムドン省のダサールで2ha、北部のソンラ省のモッチャオで3haの農場でレタスを始め茄子、きゅうりなどの栽培を行っています。販売は、国内ではホーチミンやハノイのスーパー、ホテル、レストランを中心に行っております。また米や和牛の輸入も計画しており、扱い商品を拡大していくつもりです。
-色々な事業をされていらっしゃるのですね。An Phu Lacueさんの野菜の特徴は?
日本の野菜を日本人が作っている、というのは安心感があります。農薬の使用は、日本の基準に合わせています。VietGAPも取得済みです。私どもの野菜は大きなスーパーで販売されていますが、ローカルのレタスと比較すると2倍の値段がついています。しかしその値段でもスーパーの普通のお客様が買っていきます。テイスティングして美味しければすぐに籠に入れているのを見ると、ベトナムの所得レベルは上がってきていると感じます。
-野菜の輸送についてはどのように行っていますか?
今は、ホーチミンへは常温輸送を使い、夜中の気温が低い時間帯に運んでいます。ハノイへは冷蔵トラックです。カンボジアへの輸出はバスで行っていますが、発泡スチロールに保冷剤を入れているので経費が高めになります。
-ダラットで農業をするメリットについて教えてください。
天候が一番です。土地は、鉄分が多く含み粘土質ですので決して良質とは言えません。堆肥を作り時間をかけて土壌改良をしています。
-確かにダラットの土はとても赤いですね。土作りの他に苦労されていることがあれば教えてください。
近隣農家が、整地のために勝手に山を崩した結果、崖崩れが起きて、苗など全部駄目になったり、契約で決まっているのに、オーナーがハウスを修理しなかったりなど、日本では考えられないようなことが起きます。
-人材の採用や育成について
ワーカーについては、従業員が友達の友達を連れてきます。人も育てていきたい。イスラエルで研修してきた従業員もいます。生産拡大にむけて、契約農場に派遣して指導してもらいたいと考えています。(Qその場合、日本式の栽培方式など相手にも知られてしまいますが、、、)技術を盗まれるのは仕方ない。信頼できる人は残るから、そういう人が独立する際は支援したいと考えています。ベトナム人は独立心が強いので。
-そういえば、土屋さんは農業に携わるのはダラットが初めてとお聞きしました。
そうですね。農業は科学的。理論に併せてやっていかないと。農業は気の配り方が大切でエンジニアと一緒。化学や生態などの知識も必要です。チャレンジする分野は山ほどありますよ。
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インタビューをさせていただいた日は、雨が降っていたのですが、土屋さんは快く農地を案内してくださいました。(ありがとうございます!)
農地を見学し、土屋さんのお話を聞く中で、苦労されておられる点が非常に多いように感じ、つい「辞めたいと思ったことはないのですか?」と聞いてしまったのですが、その返答が非常に印象的でした。
やめるのが下手。こんちくしょうと思うことはあるが、やり始めたからしょうがない、作らなきゃ。
困難なことも多くあるようですが、ラムドンの地で奮闘されている土屋さんを通して、アジアで日本のブランド野菜が広まる日が来るのが非常に楽しみとなった訪問でした。
会社情報
会社名:AN PHU LACUE LIMITED
住所:38/11 Van Hanh Street, Ward 8, Da Lat City, Lam Dong Province, Vietnam
TEL: +84 2636 525252
FAX: +84 2636 259259
Email: info@anphulacue.com
HP:https://anphu-lacue.jimdo.com/